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2017年03月29日

上顎歯列のずれ、歯科矯正必要? 歯性か骨性かの判断を

3年ほど前から、上顎の歯列が真ん中から左へ5ミリ程度ずれていることを自覚しています。顎に痛みはなく、日常生活に不便はありませんが、今の段階から歯科矯正などを受けるべきでしょうか? 上下両顎におやしらずがあり、頬杖をつく癖もあります。これらも原因になっているのなら早急に治療した方がよいでしょうか?(福井市、30代女性)

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 ■下顎のずれが影響するケースも

 3年ほど前からずれを自覚されたとのことですが、この間で上顎歯列の正中(真ん中)が左側に5ミリ程度移動したのであれば、まずは顎骨内の腫瘍や嚢胞(のうほう)を疑います。歯科手術用照明LEDライトしかし、それらの病変であれば正中が移動するだけではなく、顔の変形等もみられるため可能性は低いと考えます。

 以下、顔面正中(顔の真ん中)から上顎歯牙正中が、左に5ミリ程度移動していると仮定してお話します。ご相談の方は上顎のみのずれを自覚されていますが、下顎やオトガイ(顎の先の部分)の左右のずれは気になりませんか? 下顎のずれが発育に伴って上顎骨に影響を及ぼすこともあります。歯科用インプラント装置年齢的にみて上下顎骨は完成しているので、頬杖だけで上顎が大きく移動した可能性は非常に低いと考えます。

 ■歯性か骨性かの判断必要

 上顎正中のずれが歯性(歯列不正だけで起こっている)か、骨性(顎骨のずれも起こっている)かを判断する必要があります。これによって治療方針が変わります。歯性の正中のずれであれば、基本的に歯列矯正での治療となります。顔面正中と上顎歯牙正中を一致させる必要があります。

 骨性の場合は、歯を支えている上下顎骨がずれているため(顎変形症と呼びます)、上下顎骨を正しい位置に移動させる、全身麻酔下の手術が必要です。後天的に顎変形症の原因となるのは先に挙げた腫瘍、嚢胞、骨折などの直接的原因があります。特に小児期における顎関節の骨折や炎症は、顔面非対称等を引き起こすとされています。

 質問の内容だけでは下顎の変位の有無、歯列や智歯(ちし)(おやしらず)の詳しい状態が判断できませんので、現状を把握するためにも、まずはかかりつけ歯科医院にて上下歯列の状態やレントゲン写真等の検査を受けることをお勧めします。その上で治療の要否を判断されてはいかがでしょうか。



Posted by athena  at 15:35 │Comments(0)

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