抗菌成分トリクロサンなどの規制を求める声明(II)
FDAによると、エビデンスの大部分は動物研究で得られたものだ。これまでの研究で、トリクロサンは甲状腺ホルモンの値を低下させるほか、抗菌薬が効かない薬剤耐性菌の発生につながり、皮膚がんのリスクを上昇させる可能性が示されている。
今回の声明は、これらの抗菌成分を含有する製品には必ずラベル表示をすることを求めており、FDAと米国環境保護庁に対しては、これらの成分の不必要な使用を規制するよう要求している。声明によると、健康へのベネフィットが得られることが明らかになっている場合(感染症の治療のために医師が処方した場合など)に限って抗菌薬を使用すべきだという。
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一方、この声明に対して、米国洗浄剤協会(ACI)のBrian Sansoni氏は「トリクロサンやトリクロカルバンに関する懸念は既に知られている。この声明は最新の科学研究や規制の状況を反映していない」と指摘。同氏によると、抗菌石けんのメーカーは2016年のFDAの規制発表よりも前から抗菌成分の見直しを進めており、他の抗菌成分を使用するとともに、FDAの求める安全性と有効性に関する最新の科学的データを提出しているという。
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「抗菌石けんは毎日、家庭や病院、オフィス、学校、保育施設、多くの商業施設で使用されており、感染症の拡大防止に役立っている。消費者は安心して使用してよい」と、同氏は付け加えている。
一方FDAは、トリクロサン含有の歯みがき粉による歯肉炎の管理など、一定のベネフィットがあることは認めているが、トリクロサンを含有する石けんに普通の石けんを上回る抗菌作用があるというエビデンスはなく、トリクロサンによって消毒作用が向上することが証明されているわけではないと述べている。
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