大規模臨床データを利用した初めての研究
対象としたのは、2012年5月~2015年12月に行われた頭頸部がん、食道がん、胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がんの腫瘍切除・腫瘍摘出手術を受けた患者(50万9179人)で、手術前の歯科医による口腔ケアを受けた患者(8万1632人、16.0%)が手術後に肺炎にかかったか死亡したかを調べた。また、性別や年齢、既往歴などの変数を調整して統計解析にかけたという。
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その結果、手術前に口腔ケアを受けた患者群では、肺炎の発症率が3.28%と低く(口腔ケアなし群は3.76%、リスク差-0.48%)、手術後30日以内の死亡率も0.30%と低くなっていた(口腔ケアなし群は0.42%、リスク差-0.12%)ことがわかった。
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がんの部位別では、特に食道がんの患者で手術前の口腔ケアの効果が高かった(肺炎発症率のリスク差は口腔ケアあり群でなし群より-2.44%、手術後30日以内の死亡率のリスク差は口腔ケアあり群でなし群より-0.36%)という。
これまで経験的にわかっていた手術前の口腔ケアについて、これだけ大規模な臨床データを使って立証したのは初めてという。手術前の歯科医師による口腔ケアの重要性が、今後さらに広く認知されることになりそうだ。
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